2006年04月02日
『リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なこと』
『リッツ・カールトンで学んだ仕事でいちばん大事なこと』を読む。ちょうど、難波のスイスホテルさんと話していて、ホテル業の特異性のために起こる人材確保の難しさについて議論を重ねていたところに、株式会社ライブレボリューションの代表、増永さんが発行するメルマガ、プレジデントビジョンで紹介されていたのを見て買った。
大阪城北詰の太閣園で長年勤めた著者が、50歳を越えてからリッツカールトン大阪に転職し、そこでの経験からの知恵を綴った本。簡単に読めて、当たり前だけどなかなかできないことがとても整理して書かれていた。
スイスホテルさんから再三言われた、日本の企業が目指すものと外資系ホテルの目指すものの違い、これが私なりになんとなく見えてきた。日本企業での当たり前が通用しないため、カルチャーショックでうつ病になる人もいるとのこと。それだけに、枠にはまらない、自由な発想ができる、多面的な観方ができる、柔軟な人というのが、職種こそ多岐にわたれど、今回の募集の根幹となす部分と位置付けて募集を行っている。
そもそものこの本を手にとった目的は上記だったんだけど、それ以外の収穫もあった。それは『クレド』。リッツカールトンでは、小さなカードにリッツが目指す価値観、哲学を『クレド』としてまとめ、それを従業員全員が持ち歩き、それに基づいてサービスを行っている。
こ、これぞプライマリーではないですかー!?これぞ、整合しているチームではないですか!?『クレド』を根付かせる研修などは、まさしく全員で同じプライマリーを立てているようなものだと思いました。
私はこの全社員が共通してもっている価値観ってすごく大切だと思います。この場合の価値観は、哲学とか宗教とか、生きていく指標というか基準みたいなものだと思います。昔の日本でいうところの武士道であったり、宗教でいうところの教えや行動規範であったりするものに近いような感じを受けました。今の日本で、宗教っていうと何だかやばい新興宗教のような印象を受ける人もいるかも知れませんが、私は、宗教は人生の筋を通すようなものだと思います。だからそれらはとても大切なのです。
話は変わりますが、JR福知山線の脱線事故からもうすぐ1年ですね。私はこの本の『クレド』のくだりを読んだとき、事故後のJR社員の対応について思い出しました。事故を知っていながら救助活動に参加しない社員や宴会を続けた社員、きっと彼等はどうしていいかわからなかったのでしょうね。そして、JRがその後にやったことは事故時のマニュアルを作ることでした。
しかし、マニュアルなんかいるでしょうか?マニュアルは枝葉末節です。彼等が『私達は乗客の安全を最優先にします』というクレドを持っていたら?もっと迅速に対応できただろうし、第一こんな事故はおこらなかったかも知れません。
基本となる価値観さえ共有していれば、細かい行動について、とやかく言うことはないのですね。後輩も社員も部下も新人ちゃんも悪評高き同僚も、みんな信頼でき、自分で考え行動できる優秀な人間なのです。価値観がしっかりしていないと、共有されている自信がないと、行動で縛らなくてはならなくなります。
私は、私達が持つべき価値観を明確にすること、そしてそれを伝えることをサボっていました。だから、部下が持ってくる話は、私が実際相手に会って直接話を聞いて確かめるまで判断しなかったし、部下には敢えて判断させていなかったのです。なんという!部下にいつまでも馬鹿でいてほしいと願うのと同じです!
ちなみに、リッツカールトンではサービスに不備が発生した場合、20万円までを個人の裁量で使っていいことになっているそうです。任された方も嬉しくてやる気になる、任せる方も安心できて、部下をチェックするという無駄な労力をかけなくてもよく、もっと生産性の高い仕事に時間を割ける。クライアントがもっと喜ぶ、まあ!いいことづくめではないですか?
大阪城北詰の太閣園で長年勤めた著者が、50歳を越えてからリッツカールトン大阪に転職し、そこでの経験からの知恵を綴った本。簡単に読めて、当たり前だけどなかなかできないことがとても整理して書かれていた。
スイスホテルさんから再三言われた、日本の企業が目指すものと外資系ホテルの目指すものの違い、これが私なりになんとなく見えてきた。日本企業での当たり前が通用しないため、カルチャーショックでうつ病になる人もいるとのこと。それだけに、枠にはまらない、自由な発想ができる、多面的な観方ができる、柔軟な人というのが、職種こそ多岐にわたれど、今回の募集の根幹となす部分と位置付けて募集を行っている。
そもそものこの本を手にとった目的は上記だったんだけど、それ以外の収穫もあった。それは『クレド』。リッツカールトンでは、小さなカードにリッツが目指す価値観、哲学を『クレド』としてまとめ、それを従業員全員が持ち歩き、それに基づいてサービスを行っている。
こ、これぞプライマリーではないですかー!?これぞ、整合しているチームではないですか!?『クレド』を根付かせる研修などは、まさしく全員で同じプライマリーを立てているようなものだと思いました。
私はこの全社員が共通してもっている価値観ってすごく大切だと思います。この場合の価値観は、哲学とか宗教とか、生きていく指標というか基準みたいなものだと思います。昔の日本でいうところの武士道であったり、宗教でいうところの教えや行動規範であったりするものに近いような感じを受けました。今の日本で、宗教っていうと何だかやばい新興宗教のような印象を受ける人もいるかも知れませんが、私は、宗教は人生の筋を通すようなものだと思います。だからそれらはとても大切なのです。
話は変わりますが、JR福知山線の脱線事故からもうすぐ1年ですね。私はこの本の『クレド』のくだりを読んだとき、事故後のJR社員の対応について思い出しました。事故を知っていながら救助活動に参加しない社員や宴会を続けた社員、きっと彼等はどうしていいかわからなかったのでしょうね。そして、JRがその後にやったことは事故時のマニュアルを作ることでした。
しかし、マニュアルなんかいるでしょうか?マニュアルは枝葉末節です。彼等が『私達は乗客の安全を最優先にします』というクレドを持っていたら?もっと迅速に対応できただろうし、第一こんな事故はおこらなかったかも知れません。
基本となる価値観さえ共有していれば、細かい行動について、とやかく言うことはないのですね。後輩も社員も部下も新人ちゃんも悪評高き同僚も、みんな信頼でき、自分で考え行動できる優秀な人間なのです。価値観がしっかりしていないと、共有されている自信がないと、行動で縛らなくてはならなくなります。
私は、私達が持つべき価値観を明確にすること、そしてそれを伝えることをサボっていました。だから、部下が持ってくる話は、私が実際相手に会って直接話を聞いて確かめるまで判断しなかったし、部下には敢えて判断させていなかったのです。なんという!部下にいつまでも馬鹿でいてほしいと願うのと同じです!
ちなみに、リッツカールトンではサービスに不備が発生した場合、20万円までを個人の裁量で使っていいことになっているそうです。任された方も嬉しくてやる気になる、任せる方も安心できて、部下をチェックするという無駄な労力をかけなくてもよく、もっと生産性の高い仕事に時間を割ける。クライアントがもっと喜ぶ、まあ!いいことづくめではないですか?
Posted by おれふ
at 01:03
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