2006年05月30日

悪を許せるレベル

久しぶりに上司とじっくり話す機会が。

その中でわかったこと。

人には『悪』や『あいまいさ』を許容できるレベルがそれぞれあるのですね。これは仕事だ、ビジネスだと割り切れる許容範囲というか。

私はそれが異常に低い。そして、それを散々『NG』だと言われてきた。『お前そんなんだからダメなんだよ』と。『それくらいの小さいことまで気にしてたら、仕事やってらんないんだよ』と。でも、私は私のそのボーダーラインを大切にしようと思った。それが私なんだと、このままでいいんだと。  

Posted by おれふ at 23:59TrackBack(1)日記・雑記

2006年05月30日

本屋の売り場から見た出版界

編集・ライター講座の第二講は楽天ブックスの代表、安藤哲也氏。

彼の話もとても面白かった。特に印象的だったことは・・・

■斜陽産業の出版界。その現場で起こっていることを五つの登場人物(著者、出版社、取次ぎ店、書店、読者)について説明された。

●読者は本を読まなくなった。教養主義の崩壊や情報ならインターネットで、という風潮。それにも増して、本にも費用対効果を求めるようになってきている。すなわち絶対面白い本だけ読みたいということ。だからみんなオススメに群がる。

●書店も苦しい。本が売れないからコストを下げる。具体的には人件費。そう、バイトのお給料。そうなると店員の質が低下する。そしたら、『岩波新書』を『ガンパシンショ』なんて読んでしまうがっかりしてしまう店員のできあがりというわけ。

そうそう、レジを打っている店員に探している本の相談をするなと話していました。聞くなら店の奥の薄暗いところで、コツコツ作業をしている店員に聞けと。

●取次店も苦しい。仕入れ部数を減らす。

●出版社も苦しい。仕入れ部数を減らされるのをカバーするために、多くの種類の本を出す。優秀なエディターが疲弊する。つまらん本の増加。ますます売れない。

●実は著者が一番苦しい。印税は昔は12%くらいだったものが今はなけなしの3%。考えてもみて御覧なさい。6000部売れる1500円の本を書いたって、3%じゃ、書くために必要な経費の方がかかってしまいます。書きたい人が多いということを見越してのことでしょう。最近は自費出版の文芸社や新風館なんかが出版数の上位にランキングしてきているという事実も、書きたい人の多さを物語っています。

■そして、今後のネット販売、電子書籍の可能性について。


ああ、構造的問題。

今の出版の流通のしくみは何かゆがみを起こしている感じがした。藤本さんも語っていたように、この仕組みは排他的。でも、何かが根本的に変わることで劇的に変化が起こる可能性を感じた。

MYCOMはこの流通網にのせて本を本屋に出しているエスタブリッシュな会社なんだよね。しかし、その他に宅配の本も発行している。大きな利益を上げるWEBサイトも複数持っている。今後の出版界に風穴を開けるのは、MYCOMかも知れないなーと自社の可能性を感じて帰ってきたのでした。  

Posted by おれふ at 02:14TrackBack(47)創り手になる

2006年05月28日

肉筆浮世絵展に行く

神戸市博物館でやっていた肉筆浮世絵展『江戸の誘惑』に行ってきた。

と、とにかくスゴイ人。入場制限もあったし、中に入っても人の頭ばっかりで何にも見えやしないでやんの。普通に見えるのは屏風か掛軸の上の方だけか。人ごみにぐいぐい入り込んで行ってやっと見れる、そんな感じでした。

中でも美人画と遊郭をモチーフにしたものは特に人気で人だかり。日本人というか人間の性でしょうか・・・(笑)。

この日に一番興奮したのはお土産コーナーで出会ったこの本、『北斎の奇想』。作品集なのですがこ、これはすごいインパクトです!一つ一つがすごい線です。ありえない色使ってます。漫画のようなそうでないような。もう説明できません。この人には世界はどんな風に映っていたんでしょうか。

西洋絵画のセオリーを持っていた当時の欧米人には、この人の絵は説明できひんでしょう。そりゃあ、アメリカ人も驚嘆して、買い占めて、ボストン持って帰りますがな。  

Posted by おれふ at 14:48TrackBack(44)ブックレビュー

2006年05月28日

編集者の責任感

宣伝会議の編集・ライター養成講座二回目。

今日の第一講はアートディレクターでライターの藤本智士氏。彼は、フリーペーパーの草分け的な存在である『ぱくまが』の創始者で、そうね今だったら、りそな銀行とFM802が仕掛けるデザインプロジェクトREENALの仕掛け人といった方が分かりやすいか。

現われたときは、申し訳ないけど、受講生の一人と思ってしまったくらいにフツーの感じ(笑)。デイバックとトートバッグを持っていて、ジーパンで。

話は、彼の大学時代から、今に至るまでのエピソードに沿って進む。驚くことに彼が最初に就職した会社というのは、うちの会社と同業らしい。しかも営業成績はめちゃめちゃよかったとか(笑)。

印象的だったことは

●編集者には世論を動かす力があるということ。
今関西のクリエイターが熱いんではなくて、媒体がそういうから熱くなる。逆に言えば、そういう責任も発生する。『この劇団が面白い』と書くからには、いろんな視点からも見て、他の作品も見て、面白いんだと書く覚悟がいる。断片的な感想ではない。

企画を立てるときって、必ず誰かは反対する。誰も反対しない企画なんてない。その批判を受けて立つ覚悟があるかどうかだと思うのよね。事業部全体をそのコンセプトで動かす責任、3000部印刷されてしまう企画書の記述一言、一文字の責任を負う責任に置き換えても、聞いていた。

●全ては衝動から始まる
アバター的には衝動からの行動ってあまりいい意味で捉えられていないけど、でもこれには納得した。人と会って、何かを見て、スッゲー!っていうリアルな体感から生まれる感動とか驚きから、いい原稿や企画が生まれる。ネットで調べて書くなんてのは言語道断。

たまにいますが、取材させてくれないクライアント。忙しいのは分かるけど、作り手からしたらこれはたいそうおもろない。まぁ、作り手の欲求を満たすために取材してるわけでもないんですけど。それにしても、『資料起こしで書いといて』。これほど私達のやる気をなくさせるものはない、と個人的に思う。そう、リアルな衝動ですよ!

●メディアを作ることがゴールではなく、それで世の中にどういう影響を与えたいかが大切
彼は『すいとう帖』という本を出している。これは関西の著名人?が自分の思い出の水筒やそれにまつわるエピソードを綴ったもの。しかし、彼が本当に伝えたいのは、商業的になりすぎている今の社会に対する疑問である。『楽しい』イコール『楽』になっているのは違うんじゃないかと言っていた。便利やからペットボトルを使い捨てするとか、使わないのに、高機能の携帯電話に先を競うようにして機種変更したりとか。それを水筒を持参するという流行を作りだすことで世の中に伝えようとしている。

真髄を突いていて、ガツンって感じでした。EPCに通じるものを感じたし、自分の立場や持てる権力を正しく認識していて、誰のせいにもせずに自分でできることから動かしていく、そんな感じがしました。

●まずモノを創る
何でも形にすることで、自分から離れて、他の人に届くことがある。その本が売れるか売れないかではなくて、それがきっかけとなっていろんなものを呼び寄せる。だから、まず初めに『モノを創る』。フリーペーパーは本気になれば誰もが持てるメディア。今の日本のエスタブリッシュ、本屋の流通網に頼ることなく。

これもガツン。私から、東京のクリエイターに衝撃を受けたのに、東京に行かずに大阪で仕事をしているのはなぜか?という質問をしたところ、『別に大阪でもできるから』と言われた。MYCOMなんかもそうだけど、『創る部門はほとんど東京ですよね』と言ったら、『今のあなたがいる枠組みの中だったらそうなるよね』と言われた。そうかも、確かに。

北浜のカフェに私も行こう。  

Posted by おれふ at 12:28TrackBack(2)創り手になる

2006年05月20日

ジャーナリストの使命

今日から始まった宣伝会議の編集・ライター養成講座。初回は私が好きなジャーナリストの大谷昭宏氏の講演でした。

二時間の要旨はこんな感じ。

■この業界を目指しなさい。そして、成功しなさい。

人生何でも自分の思い通りにすることは難しい。
でも、伴侶と仕事、この二つに満足していれば、人は幸せ。

このご時世、20代30代という年齢で飢え死にすることはない。
だったら、これがやりたかったということで飯を食え。

■ジャーナリストの使命
事件記者は災害や殺人事件で、金をもらう。報道陣が被害者の遺族に詰めよる結果、遺族が精神的なダメージを更に大きくするメディアスクランブルという問題も厳然としてある。しかし、犠牲者に報いるには、人がそこから学び、社会を動かすムーブメントをつくることがジャーナリストの使命である。価値を生み出す報道でなければ、個人を踏みつけただけに終わる。それを引き受けて価値を創造せよ。

受講生から出た質問
●模倣犯とジャーナリストとの関係
●新聞業界の再販価格問題
●個人情報保護と表現の自由

課題
●共謀罪の是非について
問題があるとしたら、どんな点か
形を変える必要があるとしたら、どのように変えたらよいか

私からは、読売新聞記者時代とフリーの記者時代で、違った点があるかという質問をさせていただいた。大谷さんは多くの責任を引き受けて、問題から逃げずにいつも立ち向かっていたという感じが伝わってきた。報道に対しては、厳しい議論もあるだろうし、問題も多い。彼はそこをごまかそうとは一切せず、全て認めていた。一度受け止めて、でも目指すことに改めて向きなおっている、そんな印象の人でした。話が始まるまでは、注意が散漫になっている感じがしたけれど、話が始まると、若い受講生に対して、慈しみと高い意図を持った表情に変わっていたのも印象的。  

Posted by おれふ at 23:35TrackBack(7)創り手になる

2006年05月15日

PとPCバランス

ここのところ遊びまくってました。誘われたら、断ることを知らずに、あっちへこっちへ。

連休も親友の結婚式の準備と式と、二次会と。バタバタしたままその後は慌てて準備をして香港へ。GWに海外へ行くというのは始めてだったのですが、今月20日から毎週土曜日、宣伝会議の編集講座が始まるので、もうここしかない!でも香港どうしても行きたい!と思って行ってきてしまいました。


2年ぶり香港。相変わらずな活気ともわっと感(湿気ね)たっぷり。前回できなかった念願の蘭桂坊での夜遊びが出来て、嬉しかったわ。そして、最後の夜はペニンシュラのバー、フェリックスで香港島を眺めて、飲んだ(飲めないけど)。そして、また来てやるぜー!と誓ったのでした。

個人的には80階超もの、文字通り超高層ビルIFCに上がれなかったのが残念(オフィスビルなので上がれなくて当たり前なのですが、ここで是非是非ビジネスマンごっこがしたかった)。

香港はいろんな国の人が自然にいてて、そんでもって、欧米人にアジア人が立派に伍していて、なんか勇気付けられる。中国、日本に対する歴史的な双方の感情からも、ここならフリーでいられる。ま、いつかは北京に切りこまなあかんのやろうけど。

とまぁ、満喫して帰ってきたのもつかの間。仕事仕事に追われて先週はバタバタでした。どんどん源から遠ざかっていく感じが自分でも実感できた(泣)。

『7つの習慣』をお風呂で読み返していたら、『P/PCバランス』の話が。

Performance(成果)とPerformance Capability(成果をあげる元)とのバランスってことなんですが、金の卵(P)か金の卵を産むガチョウ(PC)かどちらかに注力しすぎてもダメよって話。機械もたまにはメンテナンス(PC)をしないと成果は生まれないし、ミーティングばかりで(PC)で成果(P)が上がっていなければ何やってんだ?って話だし。

まぁ、私ったら、P(楽しさ)ばっかり追い求めて、自分のメンテナンス(PC)をすっかり忘れていたわ!確かに結構疲れてた。気持ちもどんどんいらんチャージを貯めてた。

本当は友人と高知旅行のはずだったのですが、ここは踏みとどまってキャンセル。PCに注力する週末として、よかったなーと。さ、早く寝ましょう。